建築士を目指す方へ、専門学校と大学の違い、学費、夜間部、就職先まで徹底解説。2025年法改正やBIMなど最新動向を踏まえた、失敗しない学校選びとキャリア形成をサポートします。

建築専門学校の学費相場(初年度・2年間総額)と負担軽減制度

建築専門学校の学費相場と、負担を軽くする制度


学費の目安は、昼間2年制で初年度約100万〜150万円、2年間の総額で約200万〜300万円です。私立理系4年制大学の約600万円と比べると総額を抑えやすく、夜間部はさらに昼間部より2〜3割安い傾向があります。


区分初年度納入金の目安総額の目安補足
専門学校 昼間2年制約100万〜150万円約200万〜300万円入学金・授業料・実習費を含む
専門学校 夜間2年制昼間部より2〜3割安い傾向同様に低め授業コマ数が少ない分が反映される
私立4年制大学(理系)約600万円が目安4年間の在学と、就職が2年遅れる分の機会費用も考慮
見積もりで漏れやすいのが、授業料以外の実費です。製図道具、模型材料、印刷・出力費、BIMを動かすPC、教科書・法令集、資格の受験料と対策講座費、コンペや研修の参加費などで、年間で数万円〜十数万円規模になることがあります。学校の学費表に「含まれる費用」「別途必要な費用」の区分があるか確認しましょう。

利用できる主な支援制度は次のとおりです。


制度対象になりやすい人内容の概要手続きの注意点
専門実践教育訓練給付金雇用保険の被保険者期間などの条件を満たす社会人厚生労働大臣指定の講座で、受講費用の一定割合(条件を満たすと最大70%、年間の上限額あり)が支給される受講開始前にキャリアコンサルティングを受け、原則1か月前までにハローワークで手続きが必要
高等教育の修学支援新制度世帯収入等の要件を満たす学生(機関要件を満たす専門学校)授業料等減免と給付型奨学金の組み合わせ学校が制度の対象機関か、進学前に確認する
日本学生支援機構の奨学金学力・家計基準を満たす学生給付型、第一種(無利子)、第二種(有利子)予約採用の申込時期は高校在学中。在学採用の締切も要確認
学校独自の特待生・学費減免成績・出願方式・併願条件などによる入学金免除、授業料の一部免除など出願方式と連動することが多く、早期の情報収集が有利
自治体・業界団体の奨学金地域や志望分野が合致する人給付・貸与、地元就職を条件とするものもある併用可否と返還免除条件を確認
国の教育ローン・提携ローン家計を支える保護者、本人入学時にまとまった資金が必要な場合の選択肢金利と返済総額を必ず試算する
社会人の場合、「指定講座かどうか」で給付の可否が決まります。同じ学校でも学科・コースによって指定の有無が違うことがあるため、パンフレットの表記ではなく制度上の指定状況を学校とハローワークの双方で確認するのが確実です。離職中に受講する場合に受けられる別の給付もあるので、在職か離職かで最適な進学タイミングが変わる点も押さえておきましょう。

よくある質問(FAQ)


文系出身や数学が苦手でも授業についていけますか?


専門学校は基礎から実務的な内容を積み上げるため、文系出身者も多く在籍しています。高度な数学より、CAD操作の習熟や法規の読み方、図面表現の正確さが重視される場面が多いのが実情です。ただし構造力学や壁量計算では四則演算・比例・三角比レベルの計算は必要になるため、入学前に中学〜高校基礎の復習をしておくと安心です。


専門学校卒でも一級建築士になれますか?


なれます。指定科目を修めて卒業すれば一級建築士の受験資格が得られ、試験に合格し、所定の実務経験(2年制卒なら卒業後4年、3年制卒なら3年)を満たせば免許登録が可能です。実務経験は合格の前後どちらの期間でも通算できるため、卒業後すぐ受験して働きながら登録要件を満たす進め方もできます。


大学と専門学校、就職に有利なのはどちらですか?


志望先によって変わります。大手ゼネコンの総合職や大規模組織設計事務所では「大卒以上」を条件とする企業があり大卒が有利ですが、地域密着の工務店や設計事務所で即戦力として働く場合は、CAD/BIMスキルと図面の実務量を持つ専門学校卒が重宝されます。志望職種の求人票の応募条件を先に確認し、そこから逆算するのが最も確実です。


働きながら通えますか?


夜間部を設置している専門学校があり、18時以降に授業が始まるため、昼間は働きながら通学する社会人が多くいます。学費も昼間部より2〜3割安い傾向があります。ただし平日夜が2年間ほぼ埋まるため、繁忙期の残業調整、通学時間、課題のための週末確保を事前に見積もり、職場にも早めに相談しておくことが両立の前提になります。


卒業後すぐに二級建築士の試験を受けられますか?


受けられます。2020年の建築士法改正により、指定科目を修めて卒業した年に二級建築士試験を受験できるようになりました。学科試験は夏、設計製図は秋という日程が一般的で、卒業年度は就職活動と重なります。学校の受験対策講座や製図添削を、卒業後も利用できるかを確認しておくと計画が立てやすくなります。


専門実践教育訓練給付金は誰でも使えますか?


雇用保険の被保険者期間などの支給要件を満たし、かつ厚生労働大臣指定の講座を受講する場合に利用できる制度で、条件を満たすと受講費用の最大70%(年間の上限額あり)が支給される場合があります。受講開始前にキャリアコンサルティングを受け、原則1か月前までにハローワークで手続きする必要があるため、出願と並行して早めに動くことが重要です。同じ学校でも学科・コースにより指定の有無が異なる点にも注意してください。


通信制でも建築士の受験資格は得られますか?


課程が指定科目の要件を満たしていれば受験資格の対象になりますが、通信課程は学校・学科ごとに扱いが大きく異なります。対面実習(スクーリング)の日程と量、卒業までに要する期間、指定科目の認定内容を個別に確認してください。通学圏に学校がない、勤務が不規則といった事情がある人には有力な選択肢ですが、自己管理の比重が最も大きいルートです。


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